ぼちぼち通信

ぼちぼち通信


2025.12
寒くなりました。お元気ですか。
ちょっとご無沙汰してしまいました。インフルエンザ流行、学会発表、それ以上に新しい企画の準備などで、忙しくしておりました。
インフルエンザが流行しています。山は越えそうかなというところです。皆さん、感染されていないでしょうか。
インフルエンザは王様です
2020年7月に開業以降、いろいろな感染症が次々と流行しました。
2020年3月からCOVID19の流行、COVID19流行中もRSは定期的に流行し、2023年溶連菌、2024年マイコプラズマ肺炎、2025年百日咳、伝染性紅斑(リンゴ病)など、病院勤務中は経験がないくらいのたくさんの同じ感染症の患者さんを見させてもらいました。
こんなにたくさんのリンゴ病を見たのも小児科医になって初めてです。
しんどい思いをする患者さんには申し訳ないですが、次はどのウイルスが頑張るのか、どの細菌が出てくるのか、病原体の勢力争いにちょっとワクワクしてしまいます。
インフルエンザは2020-22年COVID19流行の影にかくれ、なりを潜めていた感がありましたが、2023年から毎年流行しています。
COVID19が子どもでは軽症化していったのに比べ、インフルエンザは毎年かわらず、軽症化していく感じがないです。患者さんは熱っぽい、充血した目をして、しんどそうに受診されます。そして、ある確率で脳症のお子さんが発生しています。
改めて、インフルエンザは感染症の王様だと感じます。
今年のインフルエンザは10月末から流行が始まり、ワクチン接種は全く間に合いませんでした。いや、ワクチンをしても予防効果は60%くらいで、40%の方ははかかるのですが。
【神戸市インフルエンザ定点報告数】

https://kobecity-kmss.jp/nesid/weekly/?tab=4
そして、今年は「サブクレードK」とかいう変異株が大部分を占めると報道されています。
今流行しているインフルエンザはA型のH3N2という型で、これに7か所変異がはいり、サブクレートKという変異株になったそうです。新しいものではありますが、H3N2の仲間です。
これまでのH3N2より感染力が1.2倍ほど高く、今年のワクチンはこれを想定して作っていませんので、サブクレートKには効果が低いと言われています。
でも、抗インフルエンザ薬の効果はサブクレードKに対しても変わりがないと言われています。
難しい話になりますが、インフルエンザはRNAウイルスです。
多くの生き物はDNAで遺伝情報を伝えますが、ウイルスにはRNAのものとDNAのものがあります。
RNAには修復機構がなく、ある一定の確率で間違ったものができますが、修復されず、間違いがウイルスそのものの生存にかかわるものであると、ウイルスは生き残れません。しかし、間違い(変異)があってもウイルスが生存できるようなもので、その変異がヒトに対して感染力を強めるものであったり、病原性が強かったり、薬が効かなかったりするものであると我々にとっては厄介なことになるわけです。
ウイルスも生き残るために必死で生きているのを感じます。
我々もウイルスに負けないように頑張りましょう。
今は人混みに行くときはマスクがいいでしょう。
帰ったら手洗いしましょう。うがいもいいでしょう。
そして、おいしいものを食べて、心穏やかに、よく寝ることです。
先週私も風邪をひいていました。
インフルエンザではなかったのですが。声が変で、咳をしていてすみません。
ここぞとばかり、自分にいろいろ薬を試してみましたが、少し楽にしてくれるのはロキソニンくらいで、特効薬は見つけられませんでした。
薬で症状を少し軽くするとしても、とにかく寝て、治るのを待つしかないように思いました。
お正月までにインフルエンザのピークが過ぎますように。
保育士さんを募集します
児童発達支援・放課後デイサービス『あのね』を来春に始めたいと考えています。
お隣の高い敷地のところの建物です。
建物は着々とできているのですが、肝心の保育士さんが決まっていないです。
8:45~16時の勤務で子育て中の方にも働きやすい時間帯かと思うのですが。
発達障害のお子さんの経験が少ない方でも構いません。長年発達障害のお子さんの療育ををしてこられた心理士さんがご指導いたします。
保育士さん、おいでください。
興味ある方は、以下のサイトのスタッフ募集のところからメールください。
https://anone-123.com/
2023年5月からお子さんの発達相談を行うようになりました。1時間1組、待合と診察室でお子さんに自由に動いていただいています。
お子さん、ご家族、私しかいない空間で子どもは自由に楽しそうに動き、私にはあまり問題がないように見えました。しかし、幼稚園、保育所など集団の中では他の子との違いがめだち、周りがやりにくいと感じ、本人も居づらさを感じてしまうとのこと。
子どもの持っている能力はいろいろでいい。人と少し違う、変わっているというのはその子の特徴としていいのではないかと思います。
ただ、人は社会で生きていくしかなく、その社会とうまくかかわり、自分の居場所を作り、能力を活かせるようなスキルをもてたらいいのでないかと思うようになりました。
そういう療育ができないかと考え、児童発達支援・放課後ディをやってみることにしました。
しかし、医療でしか働いたことのない人間が福祉のことをやる難しさを感じています。
さて、どうなりますか。やってみましょう。お楽しみに。
興味ある方はお声かけください。
著者 たかのこどもクリニック 院長 高野智子

アレルギー
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