ぼちぼち通信
ぼちぼち通信
皆さんお元気ですか。
新型コロナが5類感染症になって1年がたちました。
サッカー観戦に行きました。ぎちぎちにつまった応援席、みんな声出して、跳んでいる、たくさんの旗が振られ・・・コロナが終わったのをしみじみ感じました。日常に戻れてよかったです。
ここ何年かweb参加だった小児科学会へ行ってきました。久々の対面、いいですね。
勉強?、それ以上にいろいろな先生と交流できてよかったです。
当クリニックは2023年1月から神戸市感染症報告定点医療機関になっています。
毎週、インフルエンザ、COVID19、RS、アデノ、溶連菌、手足口病、ヘルパンギーナ、突発性発疹、感染性胃腸炎、水痘、おたふくなどなどの数(年齢、性別に分けて)を報告しています。
毎週となるとなかなか大変で、看護師さんに協力いただき、何とかやっています。
その神戸市全体の感染症の情報をまとめて、小児科学会で発表してきました。
おもろいデータが見えました。
2011年から2024年14週までを示しています。
新型コロナ流行前は毎年冬にインフルエンザ(オレンジの折れ線)がはやり、夏に手足口病(黄色)かヘルパンギーナ(水色)がはやっていました。RSウイルス(灰色)はピークが小さくて見えないのですが、2015年ころまでは冬、2016から2019年は夏から秋にはやっていました。
それが新型コロナの流行で、感染症がとっても減りました。
そして、新型コロナが5類感染症に移行して、いろいろな感染症が流行っています。
2023年以降を示めします。
こんなにいろいろな感染症が同時にはやるのは経験のないことです。
新型コロナが5類感染症に移行直後、ヘルパンギーナ、RSウイルス、新型コロナが同時にはやりました。その後、新型コロナのピーク(第9波?)がありました。9月ころからインフルエンザがはやりだし、今年の4月までその流行は続きました。インフルエンザの流行中も、溶連菌、アデノがはやり、再度、新型コロナも流行しました。
これらのウイルスはヒトの気道の細胞に感染して、増殖します。各ウイルスが気道の細胞を取り合って、生き残りをかけて頑張っているように感じました。
今週はどのウイルスが頑張るのだろう。デッドヒートを繰り広げているように見えました。
小児科医としては楽しくもあり、つらくもあり。
臨床所見のみでわからないことも多し。
検査してもわからないことも多く、何が原因かわからないことも多し。子どもに痛い思いをさせて、鼻の検査をして、原因がわからないのはなんとも申し訳ない感じになります。
現在もいろいろな感染症が出ますが、わかるものは少ないです。この夏は何が流行するのか。
流行パターンが新型コロナ流行前に戻るのか、楽しみです。
小児科学会の夕方、夕飯どうしようかなと街をうろうろしている時に、博多の地下鉄の駅でばったり知人に出会い、飲み会に誘ってもらった。全くの飛び入り参加。いろいろな立場、年齢の先生がおられ、とっても楽しい会であった。
そこで、とっても印象に残ったのが“画鋲理論”。
静岡の先生が高校時代の40年くらい前のこと。
高校の近くにお好み焼き屋さんがあって、高校生はよくそのお店に行っていたとのこと。
ある時、焼きそばをたのんで食べていたら、焼きそばに画びょうが入っていた。
「おばちゃん、画びょう入っているやん」というと、おばちゃんの反応は、「(画びょうを)食べなくてよかったねー」だったとのこと。
このポジティブシンキングが皆にとっても受けた。
何事もいいことも悪いこともあり。
いい点を見るようにしたら、楽になることも多いのではないか。これで行こうと思った。
著者 たかのこどもクリニック 院長 高野智子
アレルギー
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