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ぼちぼち通信-No40|垂水区の小児科・アレルギー科 たかのこどもクリニック|

ぼちぼち通信

ぼちぼち通信
BochiBochi Tsushin
No.40
2024.2
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皆さま、お元気でしょうか。
正月から能登半島地震が起こり、心痛みました。同じ北陸の田舎出身者としては、田舎の悲惨さというのも身にしみて感じます。
頑張ってください。こたつに入ってぬくぬくと、震災のニュースを見ているのを申し訳なく思います。

 

我が家では正月に今年の目標を家族ラインにアップするのが恒例で、私は今年の目標に「ぼちぼち通信を毎月アップする」という目標を上げたのですが、いきなり破ってしまいました。1月が知らぬ間に過ぎて、さぼってしまいました。何が忙しかったのかわからないのですが・・・。
小児科では感染症が減ることはなく、いろいろな感染症の群雄割拠状態です。今週はどの感染症が頑張るのか・・・。
各人、いろいろな状況にありますが、今年も各人の持ち場でがんばっていきましょう。

-医者いらず-

患者さんのお母さんが「溶連菌やと思いますわ」とお子さんを連れて来られた。喉の写真を撮って、Google検索をしたら、溶連菌感染症が出てきたと。
確かに、喉の所見は典型的な溶連菌感染症の“燃える赤”の咽頭所見である。一応、迅速検査しましたが、溶連菌抗原検査陽性でした。

 

5か月の乳児が、2-3日前から咳がひどく、熱が出てきたと来院された。
症状的にはRSウイルス感染症を疑い、近隣でRS感染症の発生もあったので、RSウイルス抗原検査をするが陰性だった。ライノウイルスなのかなと思ってみていたら、お母さんがネットで検索すると、ヒトメタニューモウイルス感染症の症状に似ていると言われる。
今はあんまり流行っていないけれどもなと思いながら、迅速検査するとヒトメタニューモウイルス抗原検査陽性であった。「母、すごし」と、スタッフで脱帽しました。

 

AI搭載医療機器で咽頭の写真を撮ってインフルエンザかどうか判定する器械がある。しっかり喉を開けてくれる年齢なら、有用かもしれない。
本当に正確なのか、私は少し懐疑的なのであるが。その器械は、インフルエンザの感染時に咽頭後壁のリンパ濾胞の腫れ(いくらのようにポコポコ腫れているもの)で判断しているようである。
私の目視では、インフルエンザ以外でもリンパ濾胞は腫れて見えることあるし、リンパ濾胞が腫れてないときもインフルエンザの時があるのであるが。AIはもっと賢くみているのいかもしれない。

 

我々もパターン認識で所見を判断しているのであるから、たくさんの情報を学習したら、AIの方が我々より断然優秀であろう。医者いらずである。

 

そのうち、患者さんがいろいろ情報を入れ込んだら、診断してくれるAI機器ができてくるのでないか。きっと、小児科医のやっていることはその程度のことではないかと思う。残念ながら。我々にできることは何なんだろう。

MRワクチンがない!

少し前はBCGワクチンも入荷が不定期だった。
これはお粗末な話だが、4月からBCGワクチンの値段が上がるために、買い占めたところがあり、品不足になったらしい。情報に疎かった当クリニックはいつも通りの注文でやっていたら、注文してもBCGワクチンが入ってこなくなってしまった。患者さんにはご迷惑をおかけしすみません。現在、供給は回復しています。

 

そして、今度は、MR(麻疹・風疹)ワクチンが自由に手に入らなくなっている。
MRワクチンは2社が作っているが、その一つで、ワクチンの不具合(消費期限近くになるとワクチンによる抗体価の上りが悪くなるワクチンを認めた)があり、自主回収となった。回収してその代わりのワクチンを供給するために、品不足になり1社の出荷が減った。

 

そうしたら、もう1社も注文が集中しては困ると、出荷制限をかけ、MRワクチンが自由に入ってこなくなっているのである。当クリニックでは昨年の月平均の半分しか入ってこない。
しかし、この状況に地域性があるようである。私の周辺ではどのクリニックも困っているようであるが、兵庫県の他の地域では困っていないと言われるし、全国の先生も困っていないと言われる。なんでこんな不均衡が起こるのであろうか。

 

MRワクチンの接種率が全国的に落ちている。

全国のMRワクチン接種率グラフ

https://www.mhlw.go.jp/topics/bcg/other/5.html

 

新型コロナ流行前、MRワクチンI期は95%以上の接種率であったが、2021年は93.5%に落ちてしまっている。II期については2022年に92.4%まで落ちている。

 

海外では麻疹が流行している地域がある。
それが国内に入ってきてブレークする可能性もあり、免疫のない子どもが犠牲になることが心配される。

 

MRワクチンは1歳になったらなるべく早くにうってほしいワクチンである。
また、年長さんは3月末までに2回目のMRワクチンをうたないといけない。
うってくださいよ。
声を大きくして言いたいのであるが、ワクチンがなくて言えないのである。
1歳さん、年長さんはMRワクチンをうってください!!

 

著者 たかのこどもクリニック 院長 高野智子

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