ぼちぼち通信
ぼちぼち通信
あけましておめでとうございます。
新年は夢があっていいですね。
今年はどんな年にしようと考えるだけで楽しくなります。
去年の目標は達成されたこともあり、全くのこともあり。去年はこんなこと考えていたのかと、改めて気が付くことあり。
さて、皆様にとって今年はどんな年でしょうか。
元気だして、夢見ていきましょう。
年末から神戸でもインフルエンザがちらほら出ていました。1月に入ってインフルエンザAの患者さんが増えています。
神戸市も流行期に入ったそうです。
症状的にはインフルエンザは新型コロナウイルス感染症(以下コロナ)とは見分けがつかない。
2022年7月以降にコロナにかかっているのに、コロナのような症状の人はインフルエンザのことが多いなと感じています。
インフルエンザの方が熱っぽい顔をしていて、しんどそうな子が多いです。
今のところ、2022年7月以降にコロナにかかった人で、またコロナにかかっている人には出会っていない。新しい株が出てきたらどうかわかりませんが、国内では今のところ第7波と同じオミクロン株のBA5が95%以上を占めています。
インフルエンザはタミフルなどの抗ウイルス薬がありますが、効果は解熱を1日早めるだけで、すぐ治せるようなバラ色の薬ではありません。しっかり水分取って、寝ておきましょう。
インフルエンザの自宅療養期間は5日間。ただし発熱が長引いたときは、幼稚園・保育所の子なら熱が下がって3日たってから、小学生以上は熱が下がって2日たってから、集団生活に戻っていいです。
けいれんを起こすようなことがあったら、受診しましょう。救急車を呼ぶこともありです。
インフルエンザは脳症や心筋炎が怖いです。少ないけど誰に起こるかはわからない。
しんどい時は受診してください。
今年から当クリニックが感染症発生動向調査の定点(患者数を報告するところ)になりました。
いろいろな感染症でクリニックを受診された方の数を報告していきます。よろしくお願いします。
正月は比叡山延暦寺に行ってきた。雪が降って寒かった。
ここは最澄というお坊さんが開き、お坊さんの教育をしたとこらしい。山の中にたくさんのお寺があった。
最澄さんの言葉に、『一隅を照らす』というのがあって、これがいいなと思った。
本来の意味とは取り違えているという記述もあったが、私は、一隅は片すみのことで、「片すみの誰もが注目しないことにちゃんと取り組む人こそ尊い人だ」というのがいいと思った。
一人一人が自分のおかれている場所で一隅を照らしていく、みんながこれを目指したらいいと思った。
自分の持ち場で一生懸命やったらいいと。
どのお子さんも自分の今いる場所を照らして、いきいきと活動してほしい。
そして、我々大人は、どの子も一隅を照らせるようにサポートできたらいいと思う。
口コミに「先生は自然治癒力を過信しすぎです」といただいたことがあります。
そう言われて改めて見てみても、私の見ている病気の多くは私の処方などで治っているのでなく、その子の力で治っていると感じています。
鼻水、咳症状を抑える、すんなり治る薬はないのかと、もがいていますが、答えは見つかっていません。
本を読んでも、抗菌薬(抗生剤)は言うまでもなく、アスベリン(咳止めの一つ)、ペリアクチン(鼻水の薬として処方されることが多い)なども風邪に出してはいけないということが書かれている本も見かけます。
この1年、ベストな風邪の処方を探して、私はもがくのだろうと思います。頑張ります。
そんな中で思うのが、家庭ケア力の重要性です。
風邪の時は、(1)鼻水が多いなら、鼻をふいて、かんで、小さい子なら吸って、(2)部屋は乾きすぎず、場合によっては加湿して、(3)水分をしっかりとって、(4)体を休めること、が大切だと思います。
嘔吐するときに飲ますなという医師もいますが、私は嘔吐して少し落ち着いたら、少量(10ml)の経口補水液(OS-1)、アクエリアス、ポカリスエットなどをゆっくり頻回に飲ませるのがいいと考えています。
水やお茶も飲まないよりは飲む方がいいですが、経口補水液の方が吸収がいいと言われています。
元気な時に、お子さんがイオン水も含めジュースを飲むことはお勧めしないですが、病気の時、食べられないなら経口補水液を飲むのがよく、“病気の時のジュース”として常備しておかれたらどうでしょうか。
今年も家庭ケア力に助けられながらがんばっていきます。よろしくお願いいたします。
著者 たかのこどもクリニック 院長 高野智子
アレルギー
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