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ぼちぼち通信-No11|垂水区の小児科・アレルギー科 たかのこどもクリニック|

ぼちぼち通信

ぼちぼち通信
BochiBochi Tsushin
No.11
2021.04
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桜の木に花が咲いている写真今年も桜が咲きました。昨年植えたばかりのクリニックの周りのひょろひょろとした桜の木にもぱらぱらと花が咲きました(写真)。
新型コロナウイルス陽性者がどんどん増えて、どうなるのでしょう?
自粛に頼るのは限界であると感じます。早くみんなワクチンをうたないと・・・。
しかし医療者も接種しているのは20%との報道、私のクリニックもまだです。
何がこんなに滞らせるのでしょうか・・・。

-お母さん、がんばれ!-

新型コロナウイルス第4波の中、今年は保育所、幼稚園、学校はいつも通り始まっています。
4月8日(木)・9日(金)の午後の外来、発熱があって受診されたお子さんはほとんどが保育所行き始めのお子さんでした。
「昨日から鼻水が出ていました。今朝は熱もなくて保育所へ行きましたが、午後から熱が出ました。」とのこと。
保育所から呼び出しがあったのであろう。これまでは自宅で感染症に接することは少なくすごしてきたが、集団に入っていろいろ感染してしまう。“保育所あるある”です。
集団に入っての1年間はいろいろ病気をして大変です。そのたび呼び出しがあり、コロナの流行もあり、しっかりよくならないと保育所には行けず、お父さん・お母さんで工面して仕事を休んで対応されているようです。早くよくしてあげたいが、病気は日にちでしかよくならず、がんばれとしか言いようがないことが多い。申し訳ないです。

 

食物アレルギーのある子に保育所、幼稚園、学校ともよく対応してくださっています。とっても助かるのですが、半年ごとにアレルギーの血液検査をしてくるようにと言われるところがあります。血液検査をして、それが陰性でないと給食では食べられないと言われるところもあります。
例えば、3歳のお子さんが卵白IgE抗体2.7UA/mlであると陽性だから保育所では食べられないと。
でも、このお子さんはおうちでは卵焼きもマヨネーズも気にせず食べているのですが・・・。
アレルギー検査は重要ですが、これだけに頼るのはどうか。
いくつかの食材でプロバビリティカーブというのがあり、検査の数字と年齢で食べたらどれだけの頻度でアレルギー症状を起こすかを予測する図(下は卵白のプロバビリティカーブ)があります。https://www.foodallergy.jp/care-guide/features-adaptation/

卵白のプロバビリティカーブ

検査は予測するだけで、実際には食べてみないとわからないです。年齢が上がり、検査の数字が低くなっているのであれば、このカーブでアレルギーの起こる頻度を見て、危険性が低そうなら食べてみてはどうかと思います(アレルギー症状を起こしたことのあるお子さんは病院やクリニックで経口食物負荷試験をうけられるのが安全です)。
これまで食べて大丈夫な方は、保育所では食べられなくてもおうちでは食べてください。

 

もう一つ、びっくりしたのは、保育所入所にあたって血液型を調べてくるように言われたとのこと。
それだけに血液検査するのも・・・。何のために必要なのでしょう?
病院でさえ、血液型は聞かない。診療に必要な時はどんなにあわてるときでも必ず検査します。これは保育所では必要ないのではないかとお母さんに言い、お母さんを保育所との板挟みにしてしまいました。ごめんなさい。

 

育休から仕事復帰されるお母さんも多そうですが、仕事も元のペースでいかず、疲れることでしょう。
ここを乗り越えてほしい。お子さんが病気の時、気はあせるでしょうが、“神様がくれた休日”と思って、お母さんもゆっくりされてはどうでしょう。
自分のことのように気が痛む4月です。

池江璃花子選手、すばらしい

白血病から回復して、泳ぎだしたことだけでもすごいと思った。
10か月の白血病治療はかなり、かなりしんどかったであろう。
白血病細胞をやっつけるのに抗がん剤を使用するが、抗がん剤で病気でないところもやられる。彼女は抗がん剤のみによる治療が合併症で続けられず、抗がん剤治療に造血幹細胞移植を併用してうまくいったそうである。
退院した時は、2020年東京五輪はあきらめ、「2024年のパリ五輪出場、メダル獲得という目標で頑張っていきたいと思います」とのことであった。昨年、彼女のドキュメンタリー番組をみて、痩せて、筋肉も落ちて、さすがの彼女でも復活は難しいのでないかと思った。
そして、このようにマスコミに付け回されるのもうっとうしいのでないかと、それを見ておきながら思った。

 

日本選手権の女子100メートルバタフライで優勝した時の彼女の涙のインタビューは心打たれた。https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210404/k10012956081000.html

「まさか、100(メートル)で優勝できると思ってなかったですし、5年前のオリンピック選考会よりも、ずっと自信もなかったし、自分が勝てるのは、ずっと先のことだと思ってたんですけど。勝つための練習もしっかりやってきましたし、最後は『ただいま』っていう気持ちでこのレースに入場してきたので、自分がすごくつらくてしんどくても、努力は必ず報われるんだなんていうふうに思いました」

努力は報われる・・・。子どもが「努力できる人になりたいです」と言った。「いいね。何に努力しよう。」やりたいこと、めざしたいことがあるから、努力できるのだろう。人と自分に迷惑かけることでなければ、人それぞれ、めざしたいことは何でもいい。自分でやりたいこと、めざしたいことをみつけてほしいと思う。

 

まわりの大人は何ができるのか・・・。相談にのることはできる。あとは、子どもにやりたいことが湧き上がってくるような環境を作ることだろうか。家庭なりのおいしいご飯、安心して眠れるところと、心休まる空間であろうか。
そして、大人もいつまでも自分に何か目標を見つけて、楽しんでいることでないかと思う。

 

診察室を出るときに、「先生にありがとうって言いなさい」と親から言われている子がいる。これもしつけとして悪くはないけれども、親がちゃんと挨拶していれば、子どもはそれを見て、こういう時はこうするものだと学習していくのではないかと思う。親の背を見て子は育つということはあるのではないか。

池江選手が親の背を見てこうなったかどうかはわからないが、彼女の努力と根性と才能はすばらしい。

 

著者 たかのこどもクリニック 院長 高野智子

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