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ぼちぼち通信-No10|垂水区の小児科・アレルギー科 たかのこどもクリニック|

ぼちぼち通信

ぼちぼち通信
BochiBochi Tsushin
No.10
2021.03
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夕方6時でもまだ明るさが少し残ります。肌寒い日もありますが、陽が明るくなりもうすぐ春ですね。
皆様いかがお過ごしでしょうか。花粉症で大変な方もおられるのではないかと思います。

-花粉が飛んでいるのを
感じます-

当クリニックでは2月22日から花粉症と思われ人の受診が増えました。
2月22日の午後は来られる人、来られる人、鼻水・くしゃみ・鼻づまり・目がかゆいなどの症状があり、びっくりしました。
花粉症の人はとってもつらい季節でしょう。私にはアレルギーがなく実感できなくて申し訳ないです。

昨今は感染対策のため、学校でも定期的に窓を開けて換気するようで、花粉症のお子さんは窓を開けられると鼻水が出て咳が出て、咳が出るとみんなから変な目で見られ、とってもつらいと言われます。

 

子どもの花粉症も増えていると報告されています。
スギ花粉症だけ見ても5~9歳で13.7%、10~19歳で31.4%と、かなり多いです(アレルギー性鼻炎ガイドライン2016)。
そりゃ、受診される方が多いわけです。

アレルギー性鼻炎ガイドライン2016グラフ

日常生活がなんとか普通に送れるようにしないとかわいそうです。今時、皆さんマスクはされています。
花粉をさけるのがいいですが、これがなかなか難しい。コロナ以上に難しいかもしれません。そこら中に花粉はとんでいますので。

 

薬による治療は、一つは抗アレルギー薬(抗ヒスタミン薬)があります。昔に比べれば、いいものが出てきています。
鼻水・かゆみを抑える強さと眠気の具合から分けられることもありますが、眠気の具合は個人差があり、効果にも個人差を感じます。
タイプの違う薬もありますので、自分に合うものをみつけていきましょう。どの薬が効くか、教えてください。

子どもの抗アレルギー薬の効果をあらわしたグラフ

鼻閉にはステロイドの点鼻薬が効果的ですが、嫌がられることが多いです。
飲み薬としてはロイコトリエン受容体拮抗薬(オノン®、シングレア®、キプレス®)やルパフィン®が効果的と言われています。
日常生活を送りやすくするような自分に合う薬をみつけ、乗り切りましょう。

 

毎年、毎年、花粉症で苦しい思いをされておられる方は、舌下免疫療法というのもあります。これはスギのアレルギーのもとを毎日、少量、舌の下にいれて、体をスギに慣れさせて、アレルギーを起こしにくくする方法です。
3年間、毎日しなければならない根気のいる治療です。そして、このスギ花粉の飛んでいる時期からは開始できません。
やってみようという方は、秋から始めましょう。当クリニックでも何人かスギの舌下免疫をされているお子さんがおられますが、皆さん、昨年よりは症状が軽いと言われています。舌下免疫療法はダニに対するものもありますが、これはいつから開始してもいいです。
アレルギー性鼻炎で苦しんでおられる方はご相談ください。

みんなちがって、みんないい

春になってきました。我が家の垣根のレッドロビンも赤い芽を吹き出しました。
毎年不思議なのですが、この写真のように一部はぐんぐん芽を出し、また別の部分はまだ芽がほとんど出ていない。
ちょうど20年前に家を建てたとき、同じように植えました。この一部だけ、違う種だったのか。日あたりは変わらない。水もやってないから、雨は同じようにふる。一点、環境的に違うとしたら、ぐんぐん芽を出している所はお向かいの家同士の隙間と向き合っている。
風通しが良いのがいいのか・・・。

垣根のレッドロビンの写真

同じように植えた木でさえ、違いがある。これを見るとき、子どもはいろいろ違って当然よねと思う。親が違い、育つ環境が違い、本人の経験も違っている。違いは出るよ。みんな同じであることは不可能、その必要もないと思う。
“みんなちがって、みんないい”(『私と小鳥と鈴と』金子みすゞ)がいいよ。

 

森喜朗さん、元東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会委員長が、その委員会の女性理事を増やすという話の中で、「女性が入ると会議が長くなって困る」というようなことを言い、最終的にはその役を降りることになった。
この話はパロディーの感もある。森さん自身が挨拶として5分のところ40分間お話されたそうであるから、「会議が長くなるのは男性のあんたヤロー」と突っ込みたくなる。「女性は意見を言いたがるのが悪い」というのは森さんの意見である。
しかし、その会議に出ていた他の人たちは何も言わなかったのだろうか?
「意見がたくさん出ると議論が深まっていいですね」という人がいてもいいのではないだろうか。
意見が違ってそれでいい。違ってどうするかは話し合ったらいい。それを女性差別、女性蔑視という話だけに持っていくのはどうなのかなと思う。

 

私が怖かったのは、この時のSNS上の世間の反応である。
森批判一色、森さんを援護する意見は全くないように見えた。森さんと同じ意見の人、いるでしょ。
私はこれまでに何人もそういう人に出会ったことありますよ。女性は話が長くて困るとか、女性は長いものに巻かれなくて困るとか、女性理事をそんなに増やさなくていいとか思っている方もいるであろうに、全くそういう意見は見当たらず。意見が一色というのはおかしい。いろいろな意見があっていいと思う。

 

そして、この様子は子どものいじめに似ているような気がした。大きな流れができてしまうと、誰も他の意見を言えなくなる。みんな同じでないといけないという風潮がおかしいよね。みんな、違いがあるものだよ。
「僕は僕」、「私は私」と思ってくれたらいいのだが。いろいろな特性があり、いろいろな考えがあり、それがいいと思う。
それでも、何か一緒にやっていこうとするときには、話し合い、折り合い、助けあったらいいと思うのだが。

 

著者 たかのこどもクリニック 院長 高野智子

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