ぼちぼち通信
ぼちぼち通信
2024.11
お変わりございませんか。寒くなりました。
6月から流行していたマイコプラズマも少し下火になったように感じます。
インフルエンザA型がところにより流行しています。
さて、この冬はどのような流行になりますでしょうか。 お互い、体調管理していきましょう。
1歳半健診に行ったとき、25名ほどしか診察していないのに、その中の2名がワクチンを全く受けておられなかった。
我々はこれを“ワクチン忌避”という。
以前は、感染して免疫つけようというのも一つの考え方、親の自由かと思っていた。
子どもは感染したらしんどい思いをするが、親がその考えなら仕方がない、病気を乗り切れたらいいかと思っていた。
でも最近は、ワクチンは自分のためだけにうつのではないと思うようになった。
特にヒトヒト感染するような病気、麻疹、風疹、水痘、おたふく、B型肝炎、ロタウイルス・・・は。
その人は自然感染でもいいかもしれない。
でもその人が、ワクチンを受けられない免疫の弱い人、何らかの基礎疾患を持っている人にうつしてしまい、その人が重症化したら、それは目に見えない“犯罪”ではないかと思う。
我々はワクチンの対象となる病気が減って、『無病バカに』なっている。
長崎大学の森内先生が以前、以下のような発表をされていた。
1950年代とは衛生状態、栄養状態、子どもの数等いろいろ違いがあり、単純に比較はできないかもしれない。しかし、これらのワクチンが定期接種化され、死亡者が減ってきた、ゼロになったことは間違いないと思う。
自分の子が、隣の子が死んでいったら、それがワクチンで予防できる病気であるなら、きっとみんなワクチンを受けるだろうと思う。
こういう歴史の中で、ワクチンが開発されてきたことを忘れてはいけない。
ワクチンをうたなくても病気にならないのは、周りの人がうってくれて守られているからであることを忘れてはいけない。
ワクチンをうてる人がワクチンをうって、ワクチンを受けられない人を守る。
ワクチンは愛です
このところ、学会でビタミン不足による病気の発表を聞く。
いずれも偏食があり、ビタミンC不足で歩けなくなったり、肺の病気になったり、ビタミンB12不足でひどい貧血になったりなどなど。
この飽食の時代に、なんで?と思うが、食事が偏るとそういうことも起こってしまう。食べることは大事だ。
最近、東京で開業されている時田先生の講演でビタミンDの勉強をした。
ビタミンDは体のカルシウムやリンの代謝に働き、骨を作るのに必要なビタミンである。
ビタミンDが不足すると、くる病という骨が柔らかくなり、曲がりやすく、伸びにくい病気になってしまう。
ビタミンDは食品からの摂取や日光に当たることで作られる。
食品ではキノコ類、卵黄、魚類に多いそうであるが、ビタミンDの80-90%は日光の紫外線に当たることで皮膚で作られるそうである。
食べるだけでは必要量にとどかず、日光に当たらないといけないのである。
日焼けは皮膚がんになることが強調されすぎた感がある。
日焼け止めを塗って太陽にあたると、ビタミンDの産生は少なくなる。
また、窓ガラスはビタミンD産生に必要な紫外線Bというのを跳ね返してしまうため、ガラス越しに陽にあたることは、ビタミンD産生には有効でないそうである。
どれくらい陽に当たるのがいいか。
ビタミンD 紅斑
で検索してもらうと、『ビタミンD生成・紅斑紫外線量情情報』というサイトが一番目に出てきて、この中の地域、神戸なら大阪局の情報を見ると、おすすめの日光照射時間が表示される。
https://db.cger.nies.go.jp/dataset/uv_vitaminD/ja/mobile/index.html
冬だと1-2時間くらいだったかな。寒くてどうだろう。
陽の出ていない曇りだと、おすすめ照射時間1000分とか出てきて笑えるが、陽の出ているときに検索するのがいいかと思う。
参考にしてみてください。
なんでもよく食べ、外で遊ぶのが、体にはいいと当たり前のことを再認識した。
【ビタミンの多い食品】
https://www.erca.go.jp/yobou/zensoku/copd/nutrition/04.html
著者 たかのこどもクリニック 院長 高野智子
アレルギー
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