たかのこどもクリニック
たかのこどもクリニックHOME

小児神経外来|「てんかん」ではない「けいれん」|神戸市垂水区 小児科

小児神経外来

葉っぱのイラスト
小児神経外来のアイコン

「てんかん」
ではない
「けいれん」

葉っぱのアイコン

熱性けいれん

てんかん以外のけいれんとして、小児では、「熱性けいれん」が有名です

熱性けいれんは、乳幼児(主として6ヵ月から6歳まで)が、通常は38℃以上の発熱により、脳の発達の未熟性のために大脳の神経細胞が異常発火を起こすことによって引き起こされます。
我が国での有病率は、7~11%と言われ、決して稀なものではありません。欧米では、2~5%とされ、アジア人に多いのが特徴です。
大半の熱性けいれんは無害で大きな問題になることはありません。
一方、5歳以上の熱のないけいれんは、てんかんの可能性もあり、要注意です。

 

  1. 焦点性発作(部分発作)の要素がある。
    つまり、全身けいれんではなく、片側だけのけいれん、あるいは、片側のけいれんから全身けいれんに広がるけいれんである。
  2. 15分以上持続する。
  3. 一回の発熱で、24時間以内に2回以上の発作がある。

上記3つの項目のうち、1つでも該当する場合を複雑型熱性けいれん、いずれにも該当しないものを単純型熱性けいれんと呼びます。
複雑型熱性けいれんだからといって、必ずしも大きな問題があるわけではありませんが、再発率やてんかんの発症率が少し高くなります。

「熱性けいれん」と解熱薬

熱性けいれんは発熱によって引き起こされるものですが、発熱時の解熱薬使用が熱性けいれん再発を予防するという証拠はありません。したがって、熱性けいれんの既往があるからという理由での解熱薬使用は推奨されていません。ジアゼパム坐薬は、熱性けいれんの再発予防に有効性ですが、副反応もあり、すべての熱性けいれんに使用すべきではありません。
以下に挙げた(A)または(B)の発作の場合に使用するのが良いとされています。

 

(A)15分以上の発作

(B)以下の1~6のうち2つ以上をみたした熱性けいれんが2回以上反復した場合

  1. 焦点発作(部分発作)、または、24時間以内の2回以上の発作
  2. 熱性けいれん出現前より存在する神経学的異常、発達遅滞
  3. 熱性けいれんの家族歴、あるいは、てんかんの家族歴がある
  4. 1歳未満
  5. 発熱1時間未満での発作
  6. 38℃未満での発作

上記の熱性けいれんの既往のある小児では、体温37.5℃以上となれば、1回0.4~0.5mg/kg(最大10mg)のジアゼパム坐剤を挿肛し、発熱が持続していれば、8時間後に同量を追加するとされています。
熱性けいれんの既往のある小児に対しては、第1世代抗ヒスタミン薬やテオフィリン等のキサンチン製剤はけいれんを誘発する可能性があるため、使用は控えるべきです。
ワクチン接種に関しては、すべてのワクチンが接種可能ですが、ワクチン後の発熱でけいれんをおこすこともあります。

「熱性けいれん」と解熱薬のイメージイラスト
葉っぱのアイコン

ウイルス性胃腸炎に伴うけいれん
(軽症下痢に
伴うけいれん)

0~2歳の乳幼児で、脱水を伴わない程度の軽症の下痢で発熱(38℃以上)がないにもかかわらず、けいれんを起こすことがあります。
短時間の全身性けいれんで、意識もすぐに戻りますが、しばしばくり返して発作をおこします。

どの下痢症でも起こしますが、ロタウイルスやノロウイルスが原因のことが多く、下痢が始まって1~2日目あたりに起こすことが多いようです。
けいれんの治療によく使われるジアゼパムの坐薬は効果が乏しく、抗てんかん薬であるカルバマゼピンの少量投与で有効です。
一時的にけいれんを起こすだけの病態で、けいれんが治まれば治療を継続する必要のない予後良好な疾患です。
また、くり返すことも少なく、下痢を起こすたびに予防的に抗けいれん薬を使用する必要もないと言われています。

葉っぱのアイコン

泣き入りひきつけ

激しく泣いている乳幼児が急に呼吸を止めて意識がなくなり、全身の脱力が起こったり、全身を硬直させて首や背中を反り返らせる発作が起こったりします。「息止め発作」とか「憤怒けいれん」とも呼ばれます。
生後6カ月から2~3歳ぐらいまでの小児の4~5%にみられると言われています。

強く泣くことで息ができなくなり、無呼吸となり、脳が一過性の無酸素状態に陥るために生じます。ほとんどが、このタイプで、「かんしゃくの強い子」に多く、青色失神と言われています。
一方、突然の驚きや恐怖、痛みにより、迷走神経反射が起こると、ほとんど泣かずに突然、心臓の拍動止まり、同様の症状が起こります。「こわがりな子」や「繊細な子」に多く、白色失神と呼ばれています。発作はごく短時間で、4~5歳頃には自然に消失し、発達にも影響しないので、過度に心配する必要はありません。
回数が多い場合や発作の程度が強い場合は、かんしゃくを抑える鎮静的なお薬を使ってみるのも良いかもしれません。貧血がある場合、鉄剤の内服でよくなる場合もあります。
葉っぱのアイコン

失神

一時的に脳への血流が低下し、意識消失が起こることを失神と呼んでいます。
脳血流が減少する原因は、末梢の血管が開いて、心臓に戻ってくる血液が減ってしまうことや血圧の低下によることが多いです。

急に立ち上がった時や排尿した後、採血が終わった後などにみられることがあります。 高齢者にも多い現象ですが、小児期から思春期の頃にもしばしばみられます。
短時間の意識消失だけで、すぐに元に戻ることがほとんどですが、ときに、失禁をしたり、手足にけいれんを起こしたりすることもあります。
ごく稀に突発性の不整脈が原因となっていることもあり、注意が必要です。

葉っぱのアイコン

心因性発作
(心因性非てんかん発作)

てんかんと似た発作であるが、てんかんを起こす脳の異常は認められない発作を指しています。偽発作とも言われていましたが、最近では、心因性非てんかん発作と呼ばれています。
心理的な要因によって引き起こされるといわれていますが、心理的要因がはっきりしないことも多いです。意識的に生じる場合もあれば、無意識に生じている場合もあります。
心因性発作のみを有する人もいますが、てんかん患者で、心因性発作を起こす人もいます。発作のたびに症状が違う、左右で同期しない動きである、頭や体を左右にゆらす、誰もいないところでは発作が起こらない、発作中に目を閉じている、発作中に泣く、発作中の出来事を覚えている、などの症状は心因性発作を疑わせるものですが、見分けがつかないこともあります。
最終的には、ビデオ・脳波同時記録を行うことで診断が可能です。
小児神経外来トップへもどる
WEB予約
お知らせ

PAGETOP